中部地方のオニカサゴ釣りは、遠州灘の浜岡原発沖や八方周辺と
熊野灘の大王沖周辺がポイントとして知られている。
しかし、現地へのアクセスは東名高速や伊勢自動車道を利用しての釣行となり、
名古屋近郊からは時間と交通費がかさむ。
それならば、もっと近くの海でオニカサゴは釣れないものかと調査をしてみたところ、
昔は渥美半島の沖合、大山沖周辺の海域で延縄漁法を用いてオニカサゴやアマダイの
良型が良く取れたとの情報を知多半島のある漁師から得ることが出来た。
それならば、大山沖でのオニカサゴ釣りがしてみたいと、私の師匠で
一本釣り漁師の賢彰丸(野田氏)に相談してみると、今でも一部の漁師が延縄で
オニカサゴや底物魚の漁を行い釣り場は釣り荒れしているとのこと。
従って、その周辺で釣りたければ延縄が流せないような海底を狙ってみれば、
釣れるかも知れないとの話に、早速、9月6日の試し釣りをお願いした。
オニカサゴ試釣の同行を、フィッシングいとう(新舞子)の伊藤氏にお願いしたところ、
お店の顧客5名と乗船したいとの返事で、当日私を含めて6名での釣行となった。
当日午前4時、知多半島大井漁港を出船、行程1時間半程で水深140mの
今回の目的地大山沖のポイントへ到着。
スパンカを張り、丹念に魚探を見ながら海底の変化と潮の流れを読みとる野田氏。
何度かの潮廻りの後、仕掛け投入の合図に乗船者一斉に仕掛けを降ろす。
オモリ150号と天秤3本仕掛けにチョン掛けしたカツオ(ハラモ)の餌が
海底に向かいスルスルと降りていく。
やがてリールのカウンターが140mを表示し、道糸が緩み、着底する。
糸フケを素早く取り再度着底を確認し、オモリが時々海底をコズクように誘いを掛ける。
すると、早くもモゾモゾとオニカサゴらしきアタリがあり、リールのレバーハンドルを
少し起こし微速で道糸を巻き取り反転を促す。
この瞬間が、オニカサゴとの駆け引きで、反転を促す操作が早すぎても
遅すぎても鈎掛かりしない事があり、神経を使う一瞬だ。
すると、グィグィと穂先を締め込みオニカサゴ特有のアタリが手元まで伝わり、
鈎掛かりを確信した。
レバーを更に起こし、中速で道糸の巻き取りを開始する。
海底から30m程巻き取ると、穂先がコンコンとお辞儀を繰り返し、
オニカサゴ独特の突っ込みを見せる。
突っ込みが落ち着くと、しばらくは生体反応がが消え、重みのみが穂先に伝達され、
一瞬ばれたかと思うまもなく、また、強い突っ込みが穂先に出る。
こんな現象が断続的にあり、やがて待望の朱色の魚体が水中に見え、
タモを構え最終の取り込み体制に入る。
ここで注意しなければならない事は、オニカサゴには浮き袋がなく、水圧変化には
滅法強い魚であるため、口唇の堅い箇所にしっかり鈎掛かりしていないと
海底から水面まで何度か抵抗を繰り返すうち鈎掛かりした箇所が広がり
大きな穴が生じてしまう。
従って、取り込み時のハリスに緩みや水面から魚体を持ち上げたときに
鈎がはずれてしまうと、オニカサゴはそのまま海底に向かい潜行してしまう。
最初の一匹目は36cmとまずまずの型、次なる良型にと気分が高鳴るが
アタリが遠く次が釣れない。
痺れを切らした野田船頭が、もっとピンポイントを攻めるほうが
釣り荒れしていないと言い、一流し15m程の狭い場所を流してみる。
ドンピシャリ、艫流しで流していく船は当然艫の釣り手から順に
オニカサゴのアタリが連発し、この流しで5名が38〜43cmを釣り上げる。
少しずつポイントをずらせながら、丹念に海底を探る度に乗船者の誰かに
必ず良型のオニカサゴが釣れ続ける。しばらくすると、
潮が止まりオニカサゴは勿論、他の底物も全くアタリが止まってしまった。
そこで、場所を移動することにし、少し走ると海底から中層にかけて魚探に反応が出た
ところを発見、沖メバルのようだから胴付き仕掛けで釣ってみるかとの船頭の提案に、
早速、仕掛けを変えイカの短冊を刺した仕掛けを投入すると、ゴッゴッとアタリが出るが
なかなか鈎掛かりしない。それならばと、アタリがあったら少し竿を起こし
誘ってみると、ゴッゴッグングンと結構な引きを見せる。
取り込んでみると、30cm前後の沖メバルがダブルで鈎掛かりした。
全員沖メバル釣りを堪能し、潮が効いてきたのを期にオニカサゴの新たなポイントへと
移動をする。
ところが、このポイントが大変なポイントとなり、
投入開始からオニカサゴのオンパレード。
伊藤氏の43cmと48cmの一荷釣りを筆頭に全員空振りなしの爆釣に、
釣り荒れしていないポイントの凄さを知ることとなった。
しかし、この手の魚は回遊性もなく成長が遅いことから資源保護を考えれば、
程々の釣果を心掛けなければならず、全員が本命オニカサゴの良型を釣ったのを期に 沖上がりとなった。
船中の釣果。
オニカサゴ 32〜48cm 38匹
アヤメカサゴ 20〜28cm 46匹
ハチカサゴ 23〜53cm 24匹
ガンゾウビラメ 26〜42cm 16匹
沖メバル 25〜31cm 66匹
チゴダラ 31〜43cm 12匹
アカイサキ 28〜46cm 3匹
ハチビキ 30〜45cm 2匹
次回もお楽しみに。
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