伊勢湾の釣魚・アイナメ

「アイナメのプロフィール」
鮎並とも鮎魚女又は愛魚女と漢字で表記されるアイナメは、
優しくかわいらしい魚体を連想させる。
5m〜30mほどの浅海の岩礁の間や海藻などの傷害物周辺に棲み、
産卵期は9〜12月。
定住性が強くなわばりを作り、生息域の環境により体色も違い、
淡い茶色から暗緑色や灰色、黄色に近い色まで体色差がある。
婚姻期になると雄の体色は山吹色に輝き、体色がいちじるしく
雌と違う事から雌雄の判別が出来る。
成長は1年魚で15cm、2歳魚で22cm、3歳魚で29cmほどとなる。
釣りの対象魚としてのアイナメは、鈎掛りすると鈎から逃れようとして
激しく首を振り相当に強い抵抗を示す、この首振りダンスがこの釣りの
全てとも言える釣趣を作り出している。
釣り期は、冬から春にかけてだが、旬は春から夏である。

「アイナメの釣法」
波止や堤防などの釣りでは、ブラクリ仕掛けというオモリに直接短いハリスに鈎を
結んだものを用いて釣りるが、伊勢湾の船釣は通常片テンビンの2本鈎仕掛を使用い
ている。
  アイナメの生息場所は荒根で海底の傷害物が多い場所であり、その中にいるアイナ
メを釣るという事は根掛りと隣り合わせの釣りだと言える。
  つまり、船は海底の起伏に富んだ場所を流しアイナメを探りながら釣る訳であるか
ら、着底した仕掛けの底取りを頻繁にしかもスピーディーにおこなわなければ、すぐ
に障害物に鈎が掛かってしまう事になる。
そのため根掛りを回避するには、仕掛け操作の頻度や速度の他にも、
仕掛けの長さが根掛りに対する大きな要因と考えられる。
それは、仕掛けが長ければその分大きなストロークが要求される訳で、
ストロークが足らなければたちまち根掛りが発生してしまう。
そこで、私の仕掛けは、前記のブラクリ仕掛けを応用した、5cmと10cmハリス
の段差2本鈎をオモリの上にクリップスナップで接続したものを使用している。
この仕掛けの利点は、ハリスが短く誘いのストロークも短くて良い。
段差鈎のためフッキングが確実になる。
クリップスナップを用いているため、仕掛け交換が早い事が特徴である。

仕掛けの善し悪しはともかく、根掛りが多い釣りであることは間違いないため、
持 参する仕掛けは最低でも一人10〜20セットは必要となる。

この釣りは、アカシャエビや虫餌を使用して仕掛けを着底させた後、
リズミカルで 比較的早い誘が釣果に繋がる。
アタリは、誘い上げの途中よりも誘いの頂点や、仕掛けの落とし込み時に出ること が多く、
微妙な糸フケや竿に伝わる小さなテンションを見逃さない事が要求される。

「アイナメのタックル」
竿→1.8m前後8:2の先調子、オモリ負荷30号。
始終シャクリをしなくてはならないこの釣りは、先調子短竿が定番。
リール→PE4号が100m程度巻ける小型軽量。
ライン→PE4号に同号数のモノフィラライン10mを先糸ととして
ブラッドノットで結束。

仕掛け→仕立て船の場合は船頭仕掛けが常備してある。
      自作の場合は、潮流によるオモリ交換が簡単に出来る事。

「鮮度保持」
アイナメは冬季の外気温が低いときでも鮮度落ちが早く、刺身で食す場合は
死後硬直前が前提であり、時間経過と共に焼き魚や煮魚となってしまう。

「お気に入りの料理」 刺身の味には少し癖があり、この癖がカレイなどとならび美味しいというが、
私は刺身よりも唐揚げにこだわりを持っている。

作り方は、鱗えらワタを取り、食べやすくする事と火が通り易くするために、
身を適当な大きさに裏表とも中骨まで切り目を入れておく。
片栗粉をまぶし中温の油でゆっくり揚げる。
揚げ上がったら、レモンと醤油掛けて食べる。